「AV新法」によりインディーズAVが続々摘発中!女優が食べていけない時代ってどういうこと!?
アダルト業界を潰すのは誰なのか?
■「適正AV」以外のインディーズAVはすべて違法か?
「警察はAV新法が施行される数年前から、『カリビアンコム』など日本のAV女優が出演する海外の無修正アダルト動画サイトを問題視していました。これらのサイトはアメリカなど無修正作品が合法とされる国にサーバーがあり、日本でも視聴することができました。しかし日本の警察は何とかこれらの作品を撲滅したいと考えていたのです」(A氏)
そのため仮にサイトのサーバーが海外に設置されていても、日本で撮影され、作品タイトルや解説が日本語で書かれていれば、日本の法律に則って取り締まるという方針になったという。
さらにAV新法施行前に、警察からAV業界団体に対し、このような『無修正作品』の販売を禁止すると通達がなされた。この警察の対応を受けて、AV業界内では、「AV人権倫理機構に入会して正規の審査団体の厳格な審査を受けた、『審査済のマーク』を付けた『適正AV』と呼ばれる作品でなければ違法なAVであると定義された。
しかしこの『適正AV』以外にも、インディーズ系と呼ばれる個人が制作する同人AVや個人撮影と呼ばれる素人AVがある。これらの作品は女の子のリアルな姿や内容の過激さに加え、お手軽にアダルト動画を観たいファンから支持を受け、作品数も急増している。しかしAV業界団体からはそれらは『無審査作品』と見なされ、制作・販売は違法である、と定義されているのだ。
「この動きを追認するため、AVメーカーの自主審査機関である日本映像ソフト制作・販売倫理機構(JVPS)はモデルプロダクションに対し、インディーズ系と呼ばれる作品に女優を派遣したり、出演させたりしてはいけない、と通達を出したんです。警察に対してもインディーズ作品に出演しているモデルを積極的に取り締まるように働きかけているとも言われています。インディーズ作品に女優を出演させていたモデルプロダクションからは、AV業界団体の審査を受けていない『無審査作品』と、モザイク無しで違法な『無修正作品』はまったく違うものだ、という声も多いのですが『無審査作品はすべて違法で取り締まれ!』、みたいな動きになっている。確かにインディーズ作品は『FC2』や『Pornohub』などの動画サイトでの配信がメインで、モデルからはどこで配信されているかわからない、一部でギャラを払ってもらえなかったなどの声も聞いています。しかしそれは個別の事件を摘発すれば良いことで、出演するモデルまですべて一律に取り締まるなどの措置はやり過ぎだと感じますね」(A氏)
しかし「適正AV」以外の作品を規制したことにより、拡大傾向にあった同人AVへの敵対意識が強まったり、単体女優と呼ばれる有名モデルが所属していないプロダクションの仕事が減るなどの弊害も出てきたりして、AV業界でも意見が分かれているのが現状である。